子どもの安全

大人のせいで子どもが危険な目に 信号のない横断歩道は歩行者が優先

投稿日:2016年11月19日 更新日:

信号のない横断歩道では車が優先でしょうか、歩行者が優先でしょうか。
近所にある信号のない横断歩道で、歩行者が止まって車が通過する風景を普通に目にするのではないでしょうか。
本来は、信号のない横断歩道では歩行者が優先だと道路交通法で決められています。
ここでは、信号のない横断歩道での子どもの安全についてまとめてみます。

法律を守らないよりは守った方が子どもの交通死は減らせる

法律は意味なくあるわけではありませんし、守る方もわけも分からずとにかく決まりだから守る、というわけではありません。

交通法規は守らないよりは守った方が子どもの交通死を減らせるので、最低限現在の交通法規くらい守りましょう。

なぜ守る必要があるかと言えば、子どもを死なせないためです。

現在の交通法規もほとんど守られていないようなものがあります。速度超過や横断歩行者妨害違反などです。

現在の法律や社会の仕組みのままでは、いくら交通法規を遵守しても交通死はなくならないでしょう。
そこで、法律や社会の仕組みを改善する取り組みをしながら、一方で現在の法律もきちんと守る、というのが好ましい態度でしょう。

法律 道路交通法第38条で横断歩道での歩行者優先が定められている

道路交通法第38条では、横断歩行者等の保護のための通行方法が定められています。

道路交通法第38条の本文

道路交通法第38条の本文は以下のような内容です。

第六節の二 横断歩行者等の保護のための通行方法

(横断歩道等における歩行者等の優先)

第三十八条  車両等は、横断歩道又は自転車横断帯(以下この条において「横断歩道等」という。)に接近する場合には、当該横断歩道等を通過する際に当該横断歩道等によりその進路の前方を横断しようとする歩行者又は自転車(以下この条において「歩行者等」という。)がないことが明らかな場合を除き、当該横断歩道等の直前(道路標識等による停止線が設けられているときは、その停止線の直前。以下この項において同じ。)で停止することができるような速度で進行しなければならない。この場合において、横断歩道等によりその進路の前方を横断し、又は横断しようとする歩行者等があるときは、当該横断歩道等の直前で一時停止し、かつ、その通行を妨げないようにしなければならない。

2  車両等は、横断歩道等(当該車両等が通過する際に信号機の表示する信号又は警察官等の手信号等により当該横断歩道等による歩行者等の横断が禁止されているものを除く。次項において同じ。)又はその手前の直前で停止している車両等がある場合において、当該停止している車両等の側方を通過してその前方に出ようとするときは、その前方に出る前に一時停止しなければならない。

3  車両等は、横断歩道等及びその手前の側端から前に三十メートル以内の道路の部分においては、第三十条第三号の規定に該当する場合のほか、その前方を進行している他の車両等(軽車両を除く。)の側方を通過してその前方に出てはならない。

(罰則 第百十九条第一項第二号、同条第二項)

(横断歩道のない交差点における歩行者の優先)

第三十八条の二  車両等は、交差点又はその直近で横断歩道の設けられていない場所において歩行者が道路を横断しているときは、その歩行者の通行を妨げてはならない。

   (罰則 第百十九条第一項第二号の二)

交通指導員が横断歩道に立つなら、渡る子どもたちを優先させなければならない

よく、信号のない横断歩道に交通指導員のような人が立って、横断する子どもたちを旗で誘導しているときがあります。

このとき、いきなり指導員の人が子どもたちを旗で止まらせて、車を先に通過させている光景をよく見ます。
一通り車が通り終わったら、子どもたちを渡らせるという具合です。

これだと何のために指導員が立っているのか分かりませんし、この扱いをされた子どもたちは「横断歩道においては俺ら歩行者より自動車が優先なのか、なるほど」と間違った知識を得てしまい、教育上も悪いです。

そしてその子どもたちが大人になった暁には、車を運転しだして近所の子どもたちの横断を妨害する違法を行う人間になってしまう恐れもあります。

負のスパイラルです。

私たちも今度町内の係で横断歩道で指導員役をすることがあったら、きちんと法律に則って車を旗で停止させて、子どもたちに先に渡ってもらうようにしましょう。

信号のない横断歩道についての各種機関の資料

信号のない横断歩道で横行している違法については、ほとんどの人が無頓着です。
学校の先生から保育士さんからガムを買いにいくお年寄りまで、みんな横断歩行者妨害違反をしまくっています。
そんな中、一応問題意識を持っている機関、持ち始めている機関も少しはあります。

以下にいくつか参考になる資料などを掲載してみます。

JAFが信号のない横断歩道の実態調査を行った

JAF(一般社団法人日本自動車連盟)が2016年8月15日~9月1日(木)、全国の「信号機のない横断歩道」における歩行者優先について実態調査を実施しました。

この調査結果については、横断歩道で停止する車の割合が多すぎておかしい、実際はもっと止まらないはずだ、とかなり問題を指摘する声もあります。

それでも何かの足しにはなるでしょう。
以下にJAFのこの調査についてのページへのリンクを掲載します。

交通事故総合分析センター「イタルダ・インフォメーション No.100」に横断歩道の特集記事

公益財団法人 交通事故総合分析センターの交通事故分析レポート「イタルダ・インフォメーション」No.100に、「確認しよう横断歩道〜『横断歩行者妨害違反』による事故分析〜」という特集記事が掲載されています。

「私は子どもたちの幸せを願っている」なら運転中に法律を守りましょう

「私は子どもたちの幸せを願っている」のであれば、運転中に法律を守りましょう。
横断歩道で子どもが渡ろうとしているのに、止まらず車で通過して横断歩行者妨害違反をしながら、「私は子どもたちの幸福を心から願っているのだ……」と言っていても意味がありません。

子ども達の保護者と社会人の必読書



クルマ社会と子どもたち (岩波ブックレット (No.470))



「年間子ども500人が亡くなり,7万人が負傷する交通事故大国.
日本社会のその歪みを正すために,どんな視点が求められているか.
昔遊び場であった道という空間が激変した意味をたどり,児童の認識能力を過大評価した「交通安全教育」万能論を批判し,社会的弱者の生活空間において交通量を制御する交通環境改善の提言を行う.」



交通死―命はあがなえるか (岩波新書)



「私たちはいつの間にか交通事故で毎年1万人以上の生命が失われるという現実を当たり前と感じるようになっている.
しかし機械的な事故の処理,「生命の値段」の決めかたに異を唱えるのは非常識なのだろうか.
交通事故で最愛の娘を失った著者が,事故当夜から刑事裁判,賠償交渉,民事訴訟に至る「人間としての死」を取り戻すための闘いを克明に綴る.」



子どもの命を守る分離信号―信号はなぜあるの?



「行政は、なぜ青信号を渡る子どもたちを見殺しにするのか?
『人間の注意力は不確実なもの』
信号システムを改善するだけで、確実に子どもたちの命が救えるはずなのに。」
「人と車を同時に交差させる一般交差点は、青信号を渡る子どもたちの命を危険にさらしている。
不確実な人間の注意力に頼る信号システム・交通行政を批判し、人と車の流れを分離させる分離信号の普及を提唱する。」



クルマよ、お世話になりました: 米モータリゼーションの歴史と未来



「アメリカはいかにしてクルマ大国になったのか?
クリーンエア最優秀賞受賞者がその知られざる驚愕の歴史を詳述し、クルマに依存しない豊かな生活のための方策を提案する。」

楽しい暮らしのために役立つマンガ


小中高の先生方が忙し過ぎるようで、子どもたちが「自分が主権者である」という意識を学べずに大人になるケースがかなりあるようです。
民主主義社会の一員として必要な基礎を子どもたちに教えてあげましょう。



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